■2020 第6戦 公式予選
2020/12/12 -13 @ AUTO POLIS
阪古谷悠河が初ポールポジションを獲得! ランク首位の阪口晴南は3番手

2020年のFORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIPの最終第6大会が12月12日(土)にオートポリスで開幕し、公式予選は#28 古谷悠河(TOM'S YOUTH)が初のポールポジションを獲得した。

この最終大会ではマスターズクラスのドライバーのエントリーはなく、合計5台で争われることとなった。その中で今回はSUPER GTやフォーミュラ・ニッポン(現スーパーフォーミュラ)で数々のチャンピオンを獲得した本山哲がスポット参戦するとあって注目が集まっている。

これまでは15分のセッションを2回行う方式がとられていたが、今回は30分1回の予選方式が採用され、各車のベストタイム順でRace13のグリッドを決め、セカンドベストタイムでRace14のグリッドを決めることとなった。

午前8時55分から始まった公式予選は曇り空ということもあり、ドライコンディションではあるものの、かなり寒さの厳しいセッションとなった。グリーンシグナルが点灯すると、真っ先にコースインしたのは#55 本山(Team Goh #55)。入念にタイヤを温め、1分43秒551を記録した。開始15分を迎えるところで他のマシンも続々とコースインしたが、ランキング首位の#3 阪口晴南(Sutekina #3)は少しでもコンディションの良いタイミングを狙い、残り10分でコースインした。

セッション終盤に入ると各車ともタイムアタックを始め、残り7分というところで#5 金丸ユウ(Sutekina #5)が1分42秒865をマークしトップに浮上したのだが、それを上回ったのが#28 古谷。#5 金丸のタイムを0.015秒上回り、1分42秒850でトップに躍り出た。これに対し#3 阪口もペースを上げていくが、1分42秒980で3番手となり、トップ更新はならなかった。ここでチェッカーフラッグが振られ、#28 古谷がシリーズ初のポールポジションを獲得した。2番手には#5 金丸がつけ、3番手となった#3 阪口は、このシリーズに参戦して初めてポールポジションを逃す予選となった。

ポールポジション

#28 古谷悠河
昨日までの練習走行でもあまり悪くなくて、最後に新品タイヤで履いてタイムを出した時も(阪口選手に対して)0.1秒くらいの差でした。この予選も接近したタイム差だったので『どっちがポールだろう?』と最初は思っていましたが、自分にとっては4輪レースで初めてのポールポジションとなったので嬉しいです。狙うは初優勝ですが、スタートがうまくいけば良いなと思っています。いずれにしても4輪では初めてのポールポジションスタートとなるので、どういう感じになるか分からないですけど、精一杯頑張ります。



■2020 第6戦 Race13 決勝
2020/12/12 -13 @ AUTO POLIS
今季10勝目を挙げた阪口晴南が最終戦を待たずにチャンピオン決定!

2020年のFORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIPのRace13決勝がオートポリスで行なわれ、今季10勝目を挙げた#3 阪口晴南(Sutekina #3)が最終戦を残しシリーズチャンピオンを決めた。

今回は予選と決勝2レースとも同じ日に開催するという過密スケジュールとなっている中、12時15分から始まったRace13。ポールポジションは自身初となった#28 古谷悠河(TOM'S YOUTH)が獲得したが、スタートでは大きく出遅れてしまい、代わってトップに#5 金丸ユウ(Sutekina #5)が立ち、2番手に#3 阪口が続く展開となった。

最後尾まで後退してしまった#28 古谷は1周目で#8 池島実紅(Sutekina #8)を追い抜くと、2周目のジェットコースターストレートエンドで#55 本山哲(Team Goh #55)を逆転し3番手まで挽回。そのままトップ2台に追いついた。

今回のレースでは#5 金丸が新品タイヤを履いてスタートしていたこともあり、序盤は後続に対してペースよく走行する場面もあったが、途中から#3 阪口と#28 古谷が追いつきはじめ、三つ巴のバトルとなった。そんな中、じっくりとチャンスを伺っていた#3 阪口が9周目のメインストレートでアウトから#5 金丸に並びかけ、3コーナーでオーバーテイクに成功。ついにトップの座を奪った。さらに3番手を走っていた#28 古谷も12周目の1コーナーで#5 金丸を逆転した。レース終盤は逃げようとする#3 阪口を#28 古谷が追い詰める展開となり、最終ラップでは何度も並びかけようと試みるが、ポジション入れ替わらず。0.4秒差で逃げ切った#3 阪口が今季10勝目を飾った。2位には#28 古谷、3位には#5 金丸が続いた。

これで合計250ポイントに伸ばした#3 阪口は#28 古谷との差を45ポイントにし、最終戦のRace14を待たずに、シリーズチャンピオンを決めた。

#3 阪口晴南
1周目に仕掛けようという気持ちはありましたが、それがギリギリ叶いませんでした。その後、金丸選手のペースが落ちてきて、自分のペースが良くなっていったので、色々トライをして追い抜くことができたのは良かったです。ただ、終盤は古谷選手が追いついてきて、彼のほうがペースが良い状態でした。あと3周多かったら危なかったと思います。満足できるレースではなかったかなと思いますが、レース中の競り合いはうまくいきましたし、スタートも悪くなかったので、そこは満足して良いかなと思います。あと1戦残っていますが(古谷選手は)ストールしているので、もちろんスタートは気になっていると思います。僕はスタートをうまく決められたので、次も自信を持っていけます。タイヤの条件は2台一緒なので、間違いなくマッチレースになると思います。前に出ても気が抜けないし、後ろに回っても諦めずについていければなと思います。



■2020 第6戦 Race14 決勝
2020/12/12 -13 @ AUTO POLIS
阪口晴南が古谷悠河の猛追を抑え切り、今季11勝目をマーク

2020年のFORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIPの最終Race14決勝がオートポリスで行なわれ、#3 阪口晴南(Sutekina #3)が今季11勝目を挙げた。

Race13終了から約3時間後に行われたRace14決勝は17周で争われた。朝の予選で記録したセカンドベストタイム順でグリッドが並べられ、今回も#28 古谷悠河(TOM'S YOUTH)がポールポジションを獲得したが、スタートではRace13同様に出遅れてしまい、#3 阪口、#5 金丸ユウ(Sutekina #5)の先行を許してしまった。それでも#28 古谷は3周目の1コーナーで#5 金丸を抜き返し、2番手の座を取り戻すと、トップの#3 阪口を追いかけた。

レース中盤になると、#5 金丸と#55 本山哲(Team Goh #55)の3番手争いが白熱した。4周目に入ってから0.6秒を切る接近戦となると、#55 本山は少しずつ間合いを詰めて、時よりラインを変えて#5 金丸にプレッシャーをかけた。そして10周目のメインストレートでアウトから並びかけ、1コーナーでクロスラインをとってオーバーテイクに成功。3番手に浮上した。

一方、トップ争いは序盤に3.5秒のリードを築いた#3 阪口が順調に周回を重ねていたが、#28 古谷が徐々にペースを上げてトップに接近。10周目には2.2秒後方まで近づいた。

3番手を走行し、表彰台獲得の期待もかかっていた#55 本山だが、12周目の第2ヘアピンで痛恨のコースオフを喫してしまった。マーシャルの手によりレースに復帰することはできたが、トップから2周遅れとなってしまい、上位争いから脱落することとなった。

残り5周を切ると#3 阪口と#28 古谷の一騎打ちが激化した。両者の差は1秒を切った接近戦となったが、#3 阪口が最後まで隙を見せない走りをみせ、最終的に0.6秒差で逃げ切りトップチェッカーを受け、今季11勝目を飾った。2位には#28 古谷が入り、3位には#5 金丸が続いた。

これで、2020シーズンの全6大会14戦が終了。オーバーオールでは#3 阪口がチャンピオンとなり、チームタイトルもSUTEKINA RACING TEAMが逃げ切り、タイトルを獲得した。マスターズクラスでは#4 今田信宏(JMS RACING)が1ポイント差で逃げ切り、チャンピオンに輝いた。

《チャンピオンコメント》
#3 阪口晴南

出場したレース全てで勝つことができて、ホッとしています。今回は2番手スタートだったので、スタートダッシュを決めるだけではなく前に出なければいけない状況でしたが、古谷選手が遅れたので1コーナーでは危なげなくトップに立てました。序盤で3.5秒のリードを築きましたが、後半は絶対に追いついてくると思っていたので、タイヤを守りつつプッシュしつつという、神経の使う走りになっていました。最後抑え切ることができて嬉しく思うんですけど、シーズン後半はレースペースの部分で負けていたので、そこは反省点でもあります。今後に生かしていきたいです。

今シーズンの序盤戦は経験の部分でアドバンテージがあって、しっかり後ろを引き離すことができて、良いレースができていました。ただ、後半はちょっと失速気味で常に追われる立場になってしまいました。僕としては常にぶっちぎりのレースを思い描いていましたが、なかなかそうならなくて、勝ったレースでも悔しい思いをした時もありましたし、今回予選でポールポジションを獲れなかったことは、すごく悔しかったです。周りからすれば『楽勝でしょ?』と思われているかもしれませんが、実際にはけっこう大変な部分もありました。でも、負けられないというプレッシャーを力に変えられたんじゃないかなと思います。良い1年だったんじゃないかなと思います。そして1年を通してノートラブルで終えることができたことについては、チームに感謝しています。


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