■2020 第4戦 公式予選
2020/09/19 -20 @ TWIN RING MOTEGI
ウエットコンディションとなった第4戦「もてぎ大会」の公式予選で阪口晴南が速さをみせ2連続PPを獲得

2020年のFORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIP第4大会が9月19日(土)にツインリンクもてぎで開幕し、公式予選は#3 阪口晴南(Sutekina #3)がライバルを圧倒し2レース連続でポールポジションを獲得した。

大会初日は朝か曇り空となっていたツインリンクもてぎだが、公式予選の開始直前になって雨が降り出し、WET宣言が出されたなかでQ1が始まった。しかし、雨が降り出して時間が経っていないこともあり、#28 古谷悠河(TOM’S YOUTH)と#6 三浦愛(Super License)がスリックタイヤでコースインし路面が完全にウエットになる前にタイムを出す作戦に出たが、思った以上に路面の水の量が多く、2台ともピットに戻ってウエットタイヤに交換していた。

そんな中、ウエットタイヤでコースインしていち早く好タイムを記録したのが#3 阪口。計測1周目に2分00秒463をマークすると、翌周には1分59秒692を記録し、2番手以下に1秒以上の差をつけた。

一方、マスターズクラスは#4 今田信宏(JMS RACING)が2分04秒891でクラストップに浮上。そこからさらにタイムを詰めていこうとしたが、S字コーナーでスピンしてしまい、グラベルエリアに停車。自力での脱出が困難となりセッションは赤旗中断となった。

コースの安全確認がとれ、残り5分44秒のところでセッションが再開されたが、雨脚がさらに強くなったこともあり、各車とも大幅なタイム更新はみられなかった。結局、序盤にトップタイムを記録した#3 阪口がRace9のポールポジションを獲得した。2番手には#28 古谷、3番手には#6 三浦がつけた。マスターズクラスは#4 今田がトップのままでセッション終了。赤旗中断の原因を作ったためセッション再開後の出走は認められなかったが、同クラスでは#4 今田のタイムを上回る者がいなかったためRace9ではクラストップからのスタートとなる。

続けて行なわれたQ2では完全にウエットコンディションの状態からスタートし、各車とも積極的にタイムアタックを行なった。そこで今回も速さをみせたのが#3 阪口で計測するたびに自己ベストタイムを更新。最終的にQ1でのトップタイムを上回る1分59秒623を叩き出しRace10もポールポジションを奪った。2番手には#28 古谷、3番手には#6 三浦が続き、2レースとも同じ顔ぶれの上位グリッドとなった。

マスターズクラスでは#30 DRAGON(B-Max エンジニアリング)がクラストップにつけていたが、セッション終盤に#34 三浦勝(CMS F111/3)が2分03秒378を記録し#30 DRAGONを逆転。Race10でのクラストップスタートを勝ち取った。



■2020 第4戦 Race9 決勝
2020/09/19 -20 @ TWIN RING MOTEGI
阪口晴南が今季6勝目をマーク、マスターズクラスは今田信宏がポール・トゥ・ウィン

2020年のFORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIPのRace9決勝が9月19日(土)にツインリンクもてぎで行なわれ、#3 阪口晴南(Sutekina #3)がポール・トゥ・ウィンで今季6勝目を飾った。

公式予選は雨に見舞われたが、決勝レース時には天候が回復し、コースはほぼドライコンディションに。しかしスターティンググリッドの偶数列は少し濡れている部分が残っているという状況だった。

スタートでは#3 阪口が無難なスタートを決めてトップで1コーナーを通過。その後方には3番グリッドの#6 三浦愛(Super License)が#28 古谷悠河(TOM’S YOUTH)を抜いて2番手に浮上した。ポジションを落とすことになった#28 古谷だが1周目からペース良く周回し#6 三浦に接近した。最初はなかなか突破口を見出せない状態だったが、4周目の1コーナーでアウト側から並びかけると、そのまま一歩も引かないサイドバイサイドのバトルを展開。3コーナーでついに逆転し2番手を取り戻した。そこから#28 古谷は1分48秒台にまでペースを上げてトップの#3 阪口を追いかけた。

一方、マスターズクラスでは序盤から各所で接近戦のバトルが展開された。クラストップの#4 今田信宏(JMS RACING)に#34 三浦勝(CMS F111/3)が接近しチャンスを伺ったが、横に並ぶまでのチャンスを見出すことができず、#4 今田が先行した状態でレースが進んだ。さらに#30 DRAGON(B-Maxエンジニアリング)と#11 植田正幸(Rn-sportsF111/3)のクラス3番手争いも白熱。6周目のヘアピンで#11 植田が隙をついて横に並びかけたが、90度コーナーでイン側にいた#30 DRAGONがポジションを死守。こちらもレース後半まで1秒を切る接近戦となった。

オーバーオールでは#3 阪口が7秒以上のリードを築き独走状態となったが、2番手の#28 古谷もラップタイムで肉薄するパフォーマンスを披露。それでも#3 阪口が終始安定した走りをみせ最終的に9.5秒の差をつけて優勝した。2位には#28 古谷が入り、6戦連続で表彰台を獲得。3位には#6 三浦が入り、FRJのデビュー戦で見事表彰台を獲得する走りをみせた。

マスターズクラスは#4 今田が逃げ切って優勝。2位には#34 三浦、3位には#30 DRAGONが続いた。

#3 阪口晴南
けっこう路面温度が低くて、これまでの富士とは違う感じのスタートになるだろうなと思っていました。僕自身もあまり良いスタートではなかったのですが、トップで1コーナーを回れたのは良かったです。序盤の(後続での)競り合いの間に後ろとの間隔を広げることはできたんですけど、古谷選手が2番手に上がってからは、僕とけっこう近いペースで走っていました。自分も無理をしないように走っていましたがエンジニアから古谷選手のペースを聞いて、プッシュするようにしました。最後の方は(1周あたり)0.2秒くらいの差をつけることはできました。そんなに自分のペースが良かったわけではないですし、古谷選手は練習走行の時からユーズトタイヤでのペースが良かったので、僕たちもドライ路面でのペースについてはもう少し改善しないといけないなと感じています。明日も気を引き締めて頑張りたいと思います。

#4 今田信宏
後半にタイヤが厳しくなるのは分かっていたので、もうちょっと引き離そうと思っていたんですけど、けっこう差がつかない展開となりました。(三浦選手が)かなりの勢いで近づいてくるという感じもなかったし、もてぎが舞台ということで、要所さえしっかり押さえていれば簡単に抜かれないだろうと思っていました。ただ、ミスをしたら一発でいかれてしまうので、ミスだけは絶対しないようにと気をつけて走っていました。初のポール・トゥ・ウィン、嬉しいです!



■2020 第4戦 Race10 決勝
2020/09/19 -20 @ TWIN RING MOTEGI
雨上がりのコンディションで波乱続出も、阪口晴南が堅実な走りで今季7勝目

2020年のFORMULA REGIONAL JAPANESE CHAMPIONSHIPのRace10決勝が9月20日(日)にツインリンクもてぎで行なわれ、#3 阪口晴南(Sutekina #3)が不安定なコンディションの中で堅実な走りをみせ、今季7勝目を飾った。

この日は朝からの雨の影響でウエットコンディションだったが、Race10のスタート時刻が近づくにつれて少しずつ路面状況が回復した。雨の心配もほとんどなかったこともあり、各車ともスリックタイヤを履いてグリッドについた。

スタートでは2番手の#28 古谷悠河(TOM’S YOUTH)が動き出すことができずグリッドで立ち往生。一方、3番手の#6 三浦愛(Super Licence)が好ダッシュを決め、1コーナーでポールポジションスタートの#3 阪口の攻略にもかかった。しかし、路面が完全に乾ききっていないことも影響してか1コーナーでスピン。#3 阪口はうまく回避したが、後続のマシンは避けきれずにスピンや接触する車両が続出し混乱がみられた。#6 三浦はなんとか再スタートを切るもS字コーナーで再びスピンを喫した。リアウイングにダメージを負っており、ピットに戻ってリタイア。混乱に巻き込まれた#30 DRAGON(B-MAXエンジニアリング)がグラベル上でマシンを止めてしまったほか、スピンを喫してしまった#34 三浦勝(CMS F111/3)もレースを続行したものの5周目を終えたところでガレージにマシンを戻してしまった。

後続の混乱にも助けられ、トップの#3 阪口は1周目から6.8秒のリードを築き、その後も差を広げていく走りを披露。2番手にはスタートで出遅れた#28 古谷が挽回しトップを追いかけた。

徐々にコースの路面状況が良くなっていったこともあり、周回を重ねるたびタイムを上げていた#3 阪口は、レース中盤にパラついた雨の影響で少しペースを落とす場面も見られたが、常に#28 古谷に対して8秒近いリードを保ちながらの走行を続けた。

一方、マスターズクラスのトップ争いは#11 植田正幸(Rn-sportsF111/3)と#4 今田信宏(JMS RACING)の一騎打ちとなった。徐々に差を詰めてチャンスを伺った#4 今田は13周目の1コーナーで勝負に出るも接触。#11 植田はスピンを喫してしまったがすぐに再スタートを切った。#4 今田は接触の影響でフロントタイヤにダメージを負い緊急ピットイン。これでクラス3番手まで後退した。

結局、今回のレースでも後続を寄せ付けない走りをみせた#3 阪口。雨が止むと再び1分48秒台に戻し、そのままトップチェッカー。今季7勝目を飾った。2位には#28 古谷が7.9秒差で続いた。マスターズクラストップでチェッカーを受けた#11 植田はオーバーオールでも3位表彰台を獲得し、満面の笑みを見せていた。

#3 阪口晴南
コーナーは乾いていたんですけど、ホームストレートとかバックストレートの路面が濡れていて、けっこう難しいスタートになるなと思っていました。案の定、僕のスタートがうまくいかなくて三浦選手に抜かれてしまったんですけど、ブレーキを踏んだ時に明らかにオーバーシュートだろうなというのが分かったので、僕はあまり無理をせずクロスラインをとることを意識しました。その結果、うまく混乱を抜けられたと思います。途中雨が降ってきたんですが、スリックタイヤでも影響するくらいの量でした。後ろとの距離も十分にありましたし、どのコーナーに対しても僕が一番最初に通過することになるので、(水の量など)状況が分からないままで進入していくので、とにかく無理をしないようにしました。引き続き気を緩めずに次回の岡山大会もいい週末にしたいです。

#11 植田正幸
スタートの時に混乱に巻き込まれて、フロントウイングにも少しダメージが及びましたし、アライメントがズレてしまって、その影響で思うようにペースを上げられなかったです。(今田選手とのバトルでは)お互い速いところと遅いところが違って、特にセクター4が今田選手の方がすごく速かったですが、1コーナーのイン側が濡れている状態だったので、乾いているラインをしっかり抑えていれば大丈夫かなと思っていました。でも、今田選手もここが勝負だろうと思って仕掛けにきたので、なかなか激しい争いでした。オーバーオールでも3位に入れて良かったです。



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